食品で脊柱管狭窄症を改善するB「ビタミンD」

第二はカルシウムと同じ骨の強化栄養『ビタミンD』で、脊柱管狭窄症の人は、不足しがちとわかった。

次に紹介したいのが、『ビタミンD』です。ビタミンDもカルシウムと同様に骨の強化に関わる栄養です。
ビタミンDは、脂溶性のビタミンで、キノコ類や魚介類などに多く含まれています。
ビタミンDの骨を強める働きは二つあります。一つは、骨の主成分であるカルシウムが小腸で吸収されるのを助ける働き。
もう一つは、カルシウムが尿として排出されるのを防ぐ働きです。
ビタミンDが不足していると、カルシウムをたっぷり摂ったとしても、小腸での吸収がうまく行われず、
カルシウムが尿として排出されるため、結果的にカルシウム不足を引き起こして、骨を弱めてしまうのです。
実際にカルシウム不足で骨がスカスカになる病気の骨粗鬆症や膝痛などの関節痛とビタミンDの関連性はいろいろと調べられています。
そして現在、血液中のビタミンD濃度が低い人、おおよそ血液1ml中20ナノグラム以下の人は、骨粗鬆症だったりする人が多い、 といわれるようになっています。


■脊柱管狭窄症の人はビタミンD濃度が低かった

最近になって脊柱管狭窄症とビタミンDのかかわりも調べられ、韓国で興味深い報告がなされました。
韓国にある延世大学外来センターのキム医師が、脊柱管狭窄症と診断された350人の血液を調べたところ、 そのうちの74.3%に当たる人の血液中のビタミンD濃度が、血液1ml中20ナノグラム以下で、ビタミンDが不足しがちだと報告したのです。 以上のような報告は、あくまでも血液中のビタミンD濃度を調べたもので、それが食事によるビタミンD不足が原因かどうかは、 はっきりしません。というのも、ビタミンDを体内に増やす方法として、日光浴もあるからです。 日光を浴びることで、体内のビタミンDが生成されるのです。これを踏まえると、関節痛などが起こると 誰もが外出を控える傾向に置かれ、日光に浴びたくなるためにビタミンDが不足している、ということも考えられます。 とはいえ、日常の食品から、ビタミンDをたっぷり摂るのは、骨を強化し、脊柱管狭窄症を防ぎ治すのに何よりも大切なことです。


●食用油を摂れば吸収が高まる

では、私たちはビタミンDを1日にどのくらい摂ればいいのでしょうか。 厚生労働省が推奨する、成人の男女が食事から補うべきビタミンDの摂取量は、1日当たり5.5μgです。 5.5μgを摂ることで、健康のために必要だといわれる血液中のビタミンD濃度を血液1ml中20ng(ナノグラム)保てるという計算です。 食品別に見ると、魚介類やキノコ類に多く含まれています。例えば、紅鮭1切れ(100g)当たり38μg、サンマ1尾(150g)当たり24μg、 イワシ丸干し1尾(30g)当たり3.3μg、シラス干し1皿(20g)当たり9μg、キクラゲ料理1食分(5g)当たり21.8μgものビタミンDが 補えることになります。

私たちがビタミンDの多い食品を食べると、ビタミンDが体内に2週間ほど留まる性質があるとされます。 そのため、ビタミンDの多い食品は特別に毎日食べる必要はなく、週に2〜3回、意識して摂るとよいでしょう。 なお、ビタミンDは脂溶性なので、料理を作るとき、あるいは食べるときなどに食用油を利用すると、 ビタミンDの吸収が高まります。


●1日20〜30分の日光浴も心がけよ

以上のようなビタミンDの多い食品を摂ること以外にも、体内のビタミンDを増やす方法があります。 前にも述べましたが、それは日光を浴びることです。日光を浴びると、日光中の紫外線(β波)が皮膚の細胞を刺激して、 体内のビタミンDを増やしてくれるのです。 日光浴で体内のビタミンDを増やす場合、毎日、だいたい、20〜30分ほど外を出歩くようにしてください。 日光浴をする時間を取るというのではなく、買い物に出かけたり、散歩をしたりするだけで十分です。 日光に当たると、シミ、シワが増えたり、皮膚癌になったりするのではないかと不安に思う人がいるかもしれません。 しかし、20〜30分程度であれば、そうした心配をする必要は全くないでしょう。 日本人は、欧米人などに比べて、ビタミンDが不足しているという調査報告もあります。 ですから、みなさんもビタミンDを多く含む食品を積極的に摂るとともに、1日20〜30分の日光浴を心掛けてください。